ネットの「炎上」について(3)
今回は、「炎上についてのコラム」最終回となります。
1回目、2回目と「炎上とは何か」「炎上の過程」について解説してきました。
最終回となるこのコラムでは、「炎上の対策(予防・対応)」について取り上げます。
現在、SNSの利用が当たり前となっており、日々個人や企業・団体が炎上の対象として取り上げられているのを目にします。
いつ炎上の当事者になるか心配されている方も多いかもしれません。
そこで今回は、
・炎上が発生しないためにはどうしたらよいのか?(予防)
・炎上してしまったらどうすればよいのか?(対応)
といった内容を、前回の内容をおさらいしながら説明します。
過去2回のコラムをまだ読んでいない方は、ぜひそちらも併せてお読みください。
目次[非表示]
- 0.1.炎上についてのコラム全3回のご案内
- 0.2.炎上の対策(予防・対応)
- 0.3.「炎上の予防」
- 0.3.1.(1) 社内におけるソーシャルメディアポリシーの整備
- 0.3.2.(2) 社内で啓蒙、教育、勉強会
- 0.3.3.(3) 3つの不と2つの非に引っかからないこと
- 1.「炎上の対応」
- 2.おわりに
炎上についてのコラム全3回のご案内
1回目:炎上とは何か?
2回目:炎上の過程
3回目:炎上の対策(予防・対応)
炎上の対策(予防・対応)
第2回のコラムで、「炎上」には3つのフェーズがあるとご説明しました。
「炎上」に至るまでに、「認知」「反感」の2つのフェーズがあります。
炎上の火種となる情報や話題が一度出てしまえば、少数でも誰かに「認知」されてしまいます。
また「反感」を受けやすい内容*¹なら、炎上に至る可能性も上がってしまいます。
そのため、炎上への対策として重要となるのは火種となる情報や話題を出さないように、事前に予防する事です。
*¹:炎上についてのコラム(2)を参照
「炎上の予防」
まず、炎上の予防として、社員のSNSにおけるリテラシーが非常に重要になります。
その為、実践すべきことは下記の3つになります。
(1) 社内におけるソーシャルメディアポリシーの整備
→自覚と責任、適切なコミュニケーションの実践、法やルールの順守、といった内容の整備が必要です。
(2) 社内で啓蒙、教育、勉強会
→企業のSNSアカウント担当者だけでなく、社員全員がSNSリテラシーを身に付ける必要があります。
(3) 3つの不と2つの非に引っかからないこと
→自社の考え方や行動が、「不誠実、不快、不謹慎、非合法、非常識」ではないか意識する必要があります。
また、「モラルやリテラシーの問題」「不用意な発言」などといった炎上のパターン別予防方法を設定しておくとより良いでしょう。
しかし、炎上の火種は自社からの発信だけとは限りません。
例えば、社員や関係者からの暴露や告発、風説の流布や第三者による迷惑行為に伴う炎上が挙げられます。
これらはリテラシーを身に着けても、予防することは難しいと考えられます。
そこで、次に行える予防として、自社に関する投稿のモニタリングが挙げられます。
リスク情報の収集と確認を行うことで、火種になりそうな話題を早期に把握し、より迅速な対応が可能になります。
「炎上の対応」
炎上の予防を実践すれば、炎上するリスクは下げることが出来ます。しかし、残念ながら100%炎上を防ぐことはできません。
では、実際に炎上に直面してしまった場合、どうすればよいでしょうか。
もっとも初めに見極めなくてはならないのは、炎上の内容が自社に「非があるのか」「非が無いのか」です。非の有無によって対応が異なります。
非が無い場合には、静観し状況の様子を注視するか、正確な情報を元に反論を行います。
非がある場合には、説明や謝罪を行う必要があります。
特に謝罪を行う場合には、特に前述した「3つの不と2つの非」を意識し、下記3点について言及することが望ましいと考えられます。
① 具体的に何が悪かったか
② なぜそのようなことをしてしまったのか
③ どう対処するのか(当該書き込みを削除やお詫びを掲載など)
謝罪の方法には、記者会見、プレスリリースの発行、自社のメディア上での謝罪文の掲載などがあり、炎上の状況に応じて使い分けます。
また、マスコミだけでなく、オンラインメディアの取材にも丁寧に応じる必要があります。
迅速かつ真摯に説明・謝罪を行うことが必要です。
おわりに
3回のコラムで炎上がどの様なものか、どう対策するかを書いてまいりました。
炎上はいつ起きるか分かりにくく、また大きな損害を与える恐ろしいものです。
しかし、だからこそ炎上やSNSに関する知識を付け、予防や対応について日々準備しておく必要があります。
炎上についてのコラムは今回で最終回となりますが、ワイズワークスプロジェクトでは今回ご紹介した「炎上の予防」「炎上の対応」についてより具体的なアドバイスやモニタリングサービスを行っております。
興味がございましたら是非お問い合わせください。